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[コメント] アカルイミライ(2002/日)

黒沢清はもう過去の人のようだ。

若者を上から見下している大人に、若者の姿を描くことはできない(「若者の姿を描いたつもりはない」と言ったところで、主人公がそうなんだから)。

オダギリにしろ浅野の弟にしろ高校生たちにしろ、あんなにアホっぽく描く必要があるのか?

確かにラストシーンは(個人的には)素晴らしいと思ったが、その体験のためにそれまでの二時間弱、あんなアホな登場人物のドラマを見せられるのは苦痛。

黒沢はなんだかんだ言って若いヤツはアホとしか思っていないんじゃないか?主人公に対する敬意が感じられない。それが必ずしも必要とは言わないが、少なくとも役所広司が主演を張ってた作品の方が面白かったことを考えると、黒沢氏の場合は登場人物に対する敬意があった方がよい作品(脚本)がつくれるのでは?

役所広司よりもオダギリジョー(過去には武田真治、加藤晴彦)の方が宣伝しやすいだろうが、そういう問題かよ。そうしなければ撮れないのであれば、その範囲内で何とかして欲しい。

いずれにせよ、金に目がくらんで(資本主義に呑まれて)腐っていく監督の一人となりつつあるように見える。そうならないことを願う。

(評価:★2)

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