[コメント] ハルク(2003/米)
昨今のアメコミ映画化モノが結構好きなのとジェニファー・コネリーが好きなので、これも好意的に見てしまうけど、それでもちょっと不満が残る。
やはり一番大きな不満はハルクのCGの出来栄えだろう。
ちょっと話は変わるが、僕がスパイダーマンの映画化と聞いてまず気になったのは、あの普通に考えたらどう見ても変態野郎であるコスチュームを、実写の中でいかにそれらしく見せるか、だったのだけれど、これが意外と違和感なかった。
しかし、このハルクは違和感が非常に大きい。なぜあんなにデカイ必要があるのか。なぜあんなに全身緑の怪しいおっさんのまんまのイメージでしか描けていないのか。コミックを映画化する時のかなり大きな課題だと思うが、これがこの映画では克服できていないというのが僕の印象だ。
それから、人物の心情描写が今ひとつ。こういうヒーローものの特徴の1つは、だいたいが「悩めるヒーロー」だということで、ハルクもその例にもれず、とりあえず悩む材料はある。だけど、この映画ではハルクの悩みはあんまし深刻そうに写らない。加えて、お父さんや恋人の心情描写がものすごく中途半端で、親父が突飛な行動に出ても、「だからどうしたの」と思いこそすれ、「みんなそれぞれいろんな過去があるんだなあ」とも思えない。アメコミもので人生を語る必要はないが、ヒーローの活躍を際立たせるにはそれなりに納得できる「みんなそれぞれいろいろあるんだ」感をかもし出さないといけないハズ。
それなりには楽しめるけど、あんまり印象に残らない。
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