[コメント] がんばれ、リアム(2000/英=独=仏)
なかなか強烈なキリスト教原理主義批判。ナショナリズムはそのための道具として用いられているに過ぎない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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神父が要求することは、貧乏な一家をさらに経済的に追い込むことばかり。娘のおいしいバイトを辞めさせたり、息子にスーツを買わせたり、寄付を要求したり、そりゃイアン・ハートでなくてもブチ切れまっせ。
そのイアン・ハートがその後にナチズムに走るというエピソードはキリスト教が色々な意味でファシズムやレイシズムやナショナリズムを生む土壌になっていることを暗示する。無論彼の行動の直接の原因はキリスト教ではなく、アイルランド人に仕事を奪われたこと、ユダヤ人に搾取されることに対する怒りである。しかし、アイルランド人をカトリック、ユダヤ人をユダヤ教、と読み換えるならばキリスト教とは無関係であるとはけっして言えないはずである。
リアムというキャラは主に「キリスト教徒は何も知らない子供にこんなたわけたこと教え込んでいますよ」と言うために用いられているような印象を受けた。
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