[コメント] ザ・デプス(1989/米)
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海底のほら穴へ潜航する巡視艇を操縦していた2人。この巡視艇の母船に待機していた2人のうち、女性操縦士の補助士的な役割りを担っていたエンジニア。このクルー全体のキャプテン。このミッション全体の母艦(=ディープスター・シックス。←原題)と各艦船を結ぶ連絡艇の副操縦士。彼と恋仲の女性科学者。クルーの中で、1人だけミサイルに関する特命任務を負っていたかのような存在の技術士。臆病者・スナイダー。女医。以上の順に死んでいく(←生き残ったメンバーについても書いてある)。
この11人は一応、キャプテンの命令指揮下にある。だが、ミサイルに関する技術士だけは別系統の命令指揮下にもあって、彼のミサイルに関する判断に対してのみ、クルー全体が従わなければいけない。こういう人間関係の機微が、説明台詞に依らず、見ているうちに分かるよう描かれていく。ここが本作のまず一番の面白さだと思います。要するに、海底に潜む未知のモンスターの造形がどうのこうのというより、それに襲われてパニックに陥りつつも、何とか対処せんとする人間の極限状況や、そこに浮き出る人間模様が描かれている。
女性科学者が「光移動」なるキーワードを発するのですが、他のクルーには受け止められず、観ているこちら側だけが彼らの灯りチカチカに「それヤバいよ。それヤバいって」と思わせられる。そんな状況設定なんかも上手だったと思います。
個人的な好みで言えば、マクブライド(ヒロインのお腹の子の父親)が海面に顔を出した瞬間、ちょっと白けましたけどね。普通はまあ、拍手喝采の場面ではないでしょうか。
80/100(22/10/29見)
※)大目にみようコーナー番外編:核爆発が2回(ミサイルと原子炉)。衝撃波より、放射能の方が問題ではないのか。減圧。繰り返し必要性が言及され、スナイダーなんか悲惨な目にあっているのに、深海モンスターには必要なかったのか。
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