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[コメント] マトリックス(1999/米)

街でたまに肌色っぽいマスクの人に遭遇するが、ネオに見えてしまって困る。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 控え目に言って、間違いなくエポック・メーキングな作品です。

  ☆ ☆ ☆

 久々に見直しました。3回目? もしくはまだ2回目でしょうか。でも、世界観がなんとなく頭に残ってますので、なるほどこのシーンはこういうことを描いてたのか、みたいな驚異が結構ありました。再鑑賞、再々鑑賞に耐える作品であることは確かです。

 話そのものはせいぜいこんな程度です。われわれが日々体験して現実世界だと思っているこの世界は、邯鄲の夢みたいな仮想現実にすぎない。コンピューターが、色彩と光沢をリアルに再現して視覚的に表現する《ヴァーチャル・リアリティ》ではなく、脳髄に直接信号を送り込むことで味覚も嗅覚も触覚も再現した、言わば究極の仮想現実。そこでは、コンピューターの活動と存続が自己目的化されており、人間はその動力源として静かに飼い慣らされている。一方、このシステムに繋がれていない人間も少数ながら存在する。彼らの一部は、システムに繋がれた無数の人間たちを覚醒させ、救済すべく、まずはシステムへの侵入を図り、システム内での活動を試みている。そして、システム内で縦横無尽な移動と超越的な活動が可能で、人間の見る仮想世界を監視する役割を担う《エージェント》らと、対等以上に渡り合える潜在能力を秘めた《救世主》を探しているー。

 こんな風に、仮に説明台詞で説明されていたとしたら、他愛のない物語世界だなと、より多く感じられたことでしょう。でも本作は、台詞に頼るところは少なく、映像を積み重ね、ドラマに仕立てて、これらの世界を少しずつ解き明かす構成でした。ここが本作の凄みです。どうしても場面数は多く、上映時間は長くなります。でもだからこそ、ネオが初めてローションの湯船みたいなところで目を覚ます場面の衝撃(全裸で毛が無くグロテスクな表現ではありましたが)や、初めてマトリックスの中で超絶した能力を獲得するあのシーンのカタルシスを、何度でも味わえるのだと思いました。

 『月世界旅行』がSF映画の、いや物語映画の祝福すべき金字塔であるならば、本作も間違いなくそうだと思います。

90/100(21/11/13記)

 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡

(以前のコメント&レビュー)

・・・メルモちゃん?

♪赤い薬と青い薬〜、てな感じか?

いやあまりに皆さんがこの映画のこと「日本アニメ・漫画の影響受けてる」って言うもんだから、どこらへんが?と思ってさ。「T・Pぼん」という名前を出してた人が誰かいたけど・・・。もっと教えて!

のび太が現代っ子だったら、絶対パソコンゲームを特技としてたろうな、と思わせられたホシヒコ氏のコメントに、思わず1票投じてしまった。

でも携帯電話があればどっからでも現実世界に戻れるんじゃないの?(はい。この手の映画にこういう突っ込みをしてはいけませんでしたね)

85/100(01/10/06記)

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ロープブレーク[*]

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