[コメント] オール・アバウト・マイ・マザー(1999/仏=スペイン)
暖色でまとめた画作りと人物の彩りが妙味。押し付けがましくもなく、よく昇華された映画。
生や死の酷を描いているのになぜか暖かい。全編に渡って暖色でまとめた画作りはもちろんだが、これだけの特異な人物関係が、人間の持つ「暖かさ」でつながっていたからかもしれない。
「世間」を背負わされたロサの母親の使い方も絶妙。泥臭くて人間臭いロサの母親がいないと、どこか現実味のない絵空事で終わっていただろう。そのロサの母親に対しても、責め立てるような描き方は決してされていない。それが、また「暖かさ」につながっているのだと思う。
これだけの登場人物とその背景と出来事を、破綻もせず、最大限によくまとめた映画だった。人間関係をいたずらにふりまわすことのない、吟味された台詞のひとつひとつも見事。全ての人間に対して背中から陽の光が注がれているような、「暖かさ」が心地よかった。
(とかなんとかいっても、個人的には「グレゴリオ先生ー!!」だったのですが…)
(それから、ペネロペちゃんが168cmというのも衝撃だったです…。小さくないじゃん…。)
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