[コメント] 野獣死すべし(1980/日)
1980年作。狂気が、イデオロギー的なものから、よりパーソナルな問題へと変貌していく転換点を見るようだ。
狂気の事由というのは、実は昔も今もそう変わらないのだろうが、物書きはそういうふうには書かず、何らかの社会的な要因のせいにしたかったのが、70年代だったように思う。設定はそうでも、むしろもっとそれを個人的なマターとして表現しちゃったあたりがやっぱり松田優作の凄いところなんだろうなあ。ストローの先についたしずくを舐めるようにジュースを飲むシーンなんかに、そういうもの(まだ見ぬ「電波」のようなもの)への挑戦が感じられる。
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