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[コメント] マルホランド・ドライブ(2001/米=仏)

恐怖感や緊迫感を煽る音楽や演出、主演のナオミ・ワッツの様々なキャラの演じわけは新鮮で素晴らしかった。
わっこ

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事故で失った記憶を調べる女性の映画。ストーリー的な整合性を考えるとベティはリタの記憶を思い出させるためにリタが生み出した幻想という見方もできるが、それにしてはベティ中心のエピソードが多く、また映画監督がベティをを目撃するシーンがある事も考えると青い箱の鍵を開けて以降の話と比較すると矛盾してしまう。また前半でカミーラを主役として選ばせるように映画監督を脅迫した黒幕の存在やその理由が最後まではっきりせず、前半のサスペンス・タッチの思わせぶりな展開が何だったのかと思うと拍子抜け。仮にベティが幻想でなかったにしてもストーリーとしては今まで続いていた話が中盤で終わってしまい青い箱の鍵を開けてからはまったく違う話になってしまうので逆にややこしくなる。他にも青い箱の鍵が結局何を意味していてなぜリタはある劇場を思い出したのかとか青い箱はいつからベティのバックの中にあったのかとかまたカミーラ役が2人いるのはどういうことを狙っての演出なのかもあまり分からないので奥が深い話のようで案外不明な点も多い。往々にしてこういう幻想的で謎めいた作品というのは、人によって様々な解釈が出来ることから、高い評価を与えられがちだが個人的にはあまり評価する気になれない。しかし恐怖感や緊迫感を煽る音楽や演出、主役のナオミ・ワッツの様々なキャラの演じわけは新鮮で素晴らしかった。それにしても助演陣は結構豪華だった。

(評価:★3)

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