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[コメント] お遊さま(1951/日)

失敗作。自らのサディスト性にもマゾヒスト性にも自覚ないまま異様なシチュエーションに突き進む3人の演技によって、もし、本作がアンチ・リアリズム作品として見えてくれればこの映画は成功だったはずだが、残念ながらリアリズム欠如にしか見えなかった。
ジェリー

そういう全体評価にかかわらず、この映画の標榜したアンチ・リアリズム表現で最も成功した部分は、豪奢で奥行き深い日本家屋であろう。日本家屋に西洋の城の様な密室性を持たせた前半部分の美術は、一見噴飯物のようでありながら、住む者同士の声が相互に届かず、姿振る舞いがお互いに見えないような奇態なプライバシー性を有している点、最も監督の狙いにかなった仕上がりだったと思う。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)氷野晴郎[*]

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