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[コメント] 書を捨てよ町へ出よう(1971/日)

現代なら、コンピュータを捨てよ、といったところか。
SAYONARA

泥臭く、ローファイかつアングラな雰囲気。 タゲレオ出版のにおいが充満している・・・。 そして作品を包むなんとも、もの悲しくも苛立たしげな雰囲気は 寺山氏自身がにじみでているかのようにも見える。 時代、そして寺山氏のリアリティがこの作品に 力をあたえているのだ。 現在の映画は商業、前衛(アングラ)問わず、上辺だけの感情や、 達観主義、静観主義的な傾向にある。そして色彩は技術であると されている。 世代は移り変わって、こういった作品をとることの出来る人物は 日本映画界にはもうしばらく現れることはないのだろう。 この映画には、ただのデータベースの一端と化してしまわないような 力を今なお感じる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] Linus[*]

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