[コメント] ストップ・メイキング・センス(1984/米)
しゃべる頭が正気のふりをするなと言う。
公開当時、僕はこの衝撃的な事件を黙って「鑑賞」しようとする観客に怒りと憐れみの感情を抱きながら、ひとり映画館で踊っていた。 「STOP MAKING SENSE」正気でいるふりを止めろ。特別な映画がすべてそうであるように、これほど「鑑賞」されることを拒む映画はないはずなのに。 このフィルムが決してファンのためのサービス映像ではなく、まぎれもない「映画」としての傑作である理由は、光と闇が露骨なまでに画面に定着されているから。比喩としての光と闇ではなく、物質としての光。そしてストーリー。 誰もが思いつきそうで誰もがやらない、やったとしてもこれほどストイックには持続しないであろうストーリーをエモーショナルに持続出来ているのはやはり事件としか言いようがない。 デビッド・バーンがふざけたセルフ・インタビューで語るとおり「最初から全部見せるなんてつまらない。」
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