カメラアングルが登場人物たちの視線と同じ構図が多々あり、自分達も廃墟化した病棟を彼らと実体験しているような錯覚に浸れるのが嬉しい。先が結構読めなく、ミステリーとしても楽しめる。が、終わってから振り返るとラストの解釈が2通りに汲み取れ、やや曖昧ではある。作品全体のクオリティは高いもののその辺りのスクリプトの曖昧さで賛否両論の評価に別れそう。少なくとも俺は作品から感じる適度なホラーテイスト＆低温度な雰囲気を高評価。渋い役者陣も自然な演技を披露。グロテスクなシーンも躊躇が一切無いので座席で思わずモゾモゾ動いてしまった…。観客まばらな夏間近の古い映画館で観たので一層雰囲気、盛り上がりました。夜よりも人気のない白昼の方が霊的な怖さを感じると実感。