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[コメント] ぼくの神さま(2001/米)

反戦映画ではあるのだけれど信仰についても深く考えされてしまった。多感であり見たもの聞いたものをすべて受け入れてしまう素直な幼い子供にとって戦争と信仰という二つの出会いは許容範囲を超えてしまう。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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3人の子役がメインで出てくるが素直に共鳴出来たのはオスメント。匿われるという特別な状況下での不安と戸惑い、また知り合った兄弟への客観的な視点を上手に演じていた。いつも以上に癖がなりを潜めていたのも好感。しかしドラマチックな設定の少年演じるオスメントよりも二人の兄弟がメインになってしまていたのも事実。父を殺害され子供時代に終焉を告げなければならなかった兄のバネルの健気さと少し成長を見せる演技が自然で良い。が、無垢さの象徴の弟ヘスの演技は鼻につく。戦争の残酷さを目の当たりにして情緒不安定になり、また知ったばかりの信仰心に惹かれ慈愛の精神に溢れるのは良い。でもあまりにも子供特有の現実的な部分を持ち合わせていないのが洗脳されるがままの人形っぽくて欺瞞を感じる。それにあの特殊な状況下で子供の管理を怠り過ぎる母親も変。ヘスの様子のおかしさに気付いていたら普通母親なら手許から手放さないはず。どうも少女のレイプも含めて脚本の内容に何でもやって盛り上げちゃおう!という意図が見え隠れし純粋な反戦映画としては鑑賞できず。けれど幼児の信仰心の危うさを唱えた視点は評価。デフォーの活躍は期待できず。

(評価:★3)

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