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[コメント] ポセイドン(2006/米)

地上波でCM挟みながら秋の夜長に見るには打ってつけのコパクトさ。子供の頃に本作のオリジナルとか、「タワーリングインフェルノ」を観てハラハラドキドキした感覚を思い出してノスタルジー。しかし…
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







CGの時代に突入し、昔の特撮大作をリメイクしたくなる制作者達の気持ちは解る。 でもオリジナルより小粒になってスペクタクル感も消え去るって、どーゆー事ですか?。 一番ガックリ来るのはキャスティングのしょぼさ。オリジナルも続編(観てないけど)も これでもか!と言う程のオールスターキャストなのに比べて、本作においては 主人公からして微妙なカート・ラッセルって…。もうB級感が漂ってしまふ。

一応本作では小さな少年を加えているもののオリジナルにあったような個性豊かな 幅広い世代の強烈な個性も観られず,似通ったタイプの男女(マッチョ系男と ロングヘアーでほっそりした女性)にしてしまったのも画面上、精彩を欠いた。

アクションやアクロバティックなシーンが印象に残る様でいて、実はオリジナルでは シェリー・ウィンタースのシーンが感動的で印象に残ったりするのだが 本作の適当な人間関係のあしらい方は、なんですかっ!。 リチャード・ドライファスが、振り払って突き落とした船員に対して その後,誰も言葉を交わしたり個々を責めたりしないのが有り得ません。

後半も無理矢理問題を創るべく、唐突に少年をどこかに消し去り 少年自体にも「どうやってこうなっちゃったか解らないょ!」と 言わせてしまう程のお粗末な脚本に、丸投げしてしまった脚本家の心情が伺われる。 当然、少年は助かるのだが、どうやってジョッシュ・ルーカスが救い出したのかも謎。

本来、笑う所ではないものの思わず笑ってしまうのは2カ所用意されており(…)、 制止を聞かずにスクリューの扉を開けたドライファスを、いい感じで 勢い良く顔面に直撃する鉄の扉のシーンと、 終盤でスクリューを止めるべく水中に潜り、酸欠でもがくラッセル。 過剰な演技で冬場の餌を頬に蓄えたシマリスの様な表情になってます。

しかし、いかにも嫌な奴(ケビン・ディロン)が、あっさり落下した前半で 予定調和な造りの嫌な予感がしたら、結局その通りだったと言う。 CG駆使して迫力に気を配るのも良いですが、 え?あの人がそれを!?、あぁ、あの人があんな目に!的 観客の先を数歩進んで裏切り続ける脚色が観たかった。…。

映画館に正規の値段で観に行ったなら歯ぎしりして悔しがったけれど 雨降る秋の夜長にチョコ喰いながらお茶飲んで観るには なんだかんだ言って楽しめたし童心に帰れたのでオマケの★★★。

ヒロインのエイミー・ロッサムはパニックムービーにしてはお嬢様過ぎる。 やはりパニックムービーには金髪でギャーギャー金切り声をあげる アッパラパーギャルもキャスティングすべき。パリス出れば良かったのに。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)sawa:38[*]

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