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[コメント] さびしんぼう(1985/日)

監督が伝えたいありとあらゆるものを詰め込んだ意欲作。監督の入れ込み方もすごい。なのに、この作品だけは、なぜか再び観る気になれない・・・→Review
YO--CHAN

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







(『時をかける少女』は何度も観てるのですが)

 冒頭の、主人公の独白「(略)・・・だから僕はさびしんぼう」に代表される自意識が原因ではと思う。自己分析のセリフが冒頭にきている。

 淡い想いを抱く恋人と「母親」のダブりは、非常に重要な要素だと思う。  なのに、なぜこちらは(例えば『銀河鉄道999』と比べて)今ひとつ「ひいてしまう」のだろう。あまりに説明的なセリフがイカンのか。単に「体臭」が気になったのか。『ブレードランナー』の監督版の様に、全ての独白をオフにしてしまえば、別の見方ができたかもと思う。(DVD設定で「独白ON/OFF選択可能」ならいいな)

 これは「尾道三部作」の終章ということだが、この作品自体、3本分の要素がごちゃごちゃに詰め込まれている。「もしや大林監督は、本作以降映画界から追放される事を危惧していたのではないか」「これが最後のつもりで撮っていたのでは」画面からはみだす様な大林監督の自意識に、「焦り」の様なものを感じ、どこか落ち着いて観れない。なんだか、他人の台所で食事をしている様な居心地だった。

(評価:★3)

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