隣の国には、アジア的な時間・雰囲気・距離感を大切にそのままにしながら、普遍的な人々の人生を切り取り、魅せることのできる、しっかりとした技術と才能を持った監督がいるのだなぁと感心した。

特筆すべきは、スキのない画面の美しさ。とてもスタイリッシュなのに、登場する人々の朴とつさ、淡々とした語り口を損なう事はない。同じアジアの人間として、とても誇りに思うと同時に、さて日本はどうなのかと考えると、うらやましく、妬ましくもある。