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[コメント] チェ 39歳 別れの手紙(2008/米=仏=スペイン)

英雄ゲバラと共に、革命戦線が散り散りになり殲滅されてゆく様を克明に描いていて峻烈。☆3.9点。
死ぬまでシネマ

一共産ゲリラ隊の全滅を描いてる「だけ」と思うと、映画としては物語性に欠けている気もする。前作を受けての後編だから良いのかも知れないが、残酷で淡白な展開に、(ゲバラの最期だけに)寂寞とした思いがした。

映画だけを観ると、キューバとボリビアの差はどの位現地人が主体的に革命に参加したか、に掛かっているように見える。「中南米人」であろうとしたゲバラも、ボリビアで異邦人を超える事は出来なかった。想いが通じなかった時の悲劇は悲しい。

彼らの死の意味を考えてしまう。人は色々な理由で死ぬ(殺される)が、彼らをあの地での死に追いやったもの、駆り立てたもの、選ばせたもの、その意味は何だったのだろうか?

唐突に現れる『ボーンアイデンティティ』ペアに驚いた。彼らは革命への共鳴(同情?)から関わろうとする欧州人として描かれた。違和感もあるが、この「異物」の混入が逆に世界の実相を表している気もする。…

     ◆     ◆     ◆

2009年7月25日は、英雄エルネスト="チェ" ゲバラが廣島を訪れてから50周年だ。

www.jca.apc.org/stopUSwar/latin_america/hono_no_kioku.htm

www.youtube.com/watch?v=LDHljCUx7n8

(評価:★4)

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