[コメント] 利休にたずねよ(2013/日)
茶道というのが洗練されたイメージですやろ、昔はこの映画の様な感じもしはりましたけど、その後になって利休はんのイメージも随分と変わりはりましたよってなぁ…。☆3.4点。
(何弁や、えろう済んまへん!)
堺の商人にして美の大家。文化人にして策士。美を定義し美の味わい方をも定義する事で、戦乱に疲れた人々に救いを与え、操った。世界を再定義しようとした信長は利休を同類と見て利用しようとし、自分に無い武器を持っていると見た秀吉は利休を頼ったが、その内に操られているのではとの疑心にかられ殺さずにはいられなくなった。
ここまでは恐らく間違いのない所なのだろう。
問題は、利休の本心の有り様だ。茶室は人を裸にする為にあるのかと思ったが、秀吉はその茶室を丸ごと黄金で作ってしまった。利休に対する頓智返しの様だが、この黄金の茶室を作ったのは果たして秀吉か、利休か。或いは利休の皮肉か、それらをも超えたものか。
能の表現は既にあり、信長も敦盛を舞っていた訳だから、日本建築・日本庭園・雅楽らについで、茶道もその所作に美を込めようと高められて行ったのだろう、その美しさは堪能出来た。しかし堺の商人との二面性を持つ利休、その秀吉との愛憎に迄は踏み込めてなかった気がする。
今の所は大河ドラマの仲代達矢が一番かなぁ、あそこでは美の巨人としての利休を描く尺は無かったけれども。
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