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[コメント] ゼロの未来(2013/英=ルーマニア=仏=米)

嘗て『MP 人生狂想曲』で大いなる問い掛けがなされたが、歳月は流れ、電話は掛かってこない。… ☆3.0点。(再見にて初評価)
死ぬまでシネマ

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理知的↔肉体的俳優、という事なのだろうか。マット=デイモン扮する「マネージャー(管理者)」が、「私だって神では無い。答えを求めてる」と言う。これは、神もまた人間なのだ、という意味だと解釈する(cf.『神々のふるさと』Review参照)。燃えた教会跡に張り巡らされた「神の眼差し」の中で、主人公はネット作業に明け暮れる。

綴りを知ってい乍ら間違った呼び方をし続けるデヴィッド=シューリス以外にも、ルーカス=ヘッジス(マネージャーの息子=イエス?)・ティルダ=スウィントン(心理カウンセラー)・ベン=ウィショウ(Dr.の一人)等の曲者俳優を揃えて居るが、物語は今ひとつ盛上がらない。

人生の意味を「ゼロ」だと悟っているなら、面白い映画を作れる筈もない。問い掛けには激しい欲求が必要だが、強い衝動を持つ者は逆に虚無の絶望は表現出来ない。矛盾だね。

デッカードの様に小松菜奈もといメラニー=ティエリーと旅立つ事も無い。だからサムの様に拷問室で気が狂う事もない。面白くも無い映画こそ、我々への皮肉なのか?

ゼロサムという考えがあるが、しかし幸運であれ、悲劇であれ、無(ゼロ)からのさざ波であるのなら、合計してもゼロではないのでは無いかな? ☆3点ベースだから!

(評価:★3)

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