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[コメント] 近江商人、走る!(2022/日)

ネタ(設定)は決して悪くないと思うが、物語・撮影・演技=演出?、全てが酷い。私には無理だったが、面白いというひとはいるかも。★2.4点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まず宣伝・公開名は『近江商人、走る!』なのだが、いきなりタイトルバックが『GINJI 近江商人、走る!』となっており驚く(筆書きのGINJIが大きい)。この辺りも腹が据わってないからだとすぐに知れてくる。

冒頭、主人公=銀次少年(小鷹狩八)が薬売りの喜平(村田秀亮)の助けを得て、貧農から大津へ丁稚奉公に出る。その件りからしてだらしのない安直な展開だと思ったが、全体が時代劇コメディなのだと考えるとこの程度で仕方がないか、とそこは我慢していた。ところが矢柴俊博の柏屋や堀部圭亮のお奉行が出てきた辺りから、演出の統一感が無くなり画作りも滅茶苦茶になり始める。緩急のつけ方が全く間違っているのだ。同じ脚本でも中々こんな酷い撮り方は出来ないだろうと思った。

物語の盛り方も酷く、お仙(田野優花 元AKB)をフィーチャーした場面の抛り込み方にも頭を抱えた。どうしてもコレは撮りたかったのだろうか…。江戸時代の庶民が何かにつけて番付好きだったのは、事実ではあるのだが…。

怪我して荒れる大工の佐助(鳥居功太郎)が、親分の岩男(渡辺裕之)の泣き落としでコロッと改心。呆気に取られ、「太陽にほえろ!」のボス(石原裕次郎)最終回(第718話)の取調室を思い出した。…

極め付けは上村 侑演じる主人公に魅力が無い事。活躍仕切れてないし心情描写も酷い。柳楽優弥の極小版となり、その結果「近江商人」の魅力も失われ、大善屋周辺の小さい物語になってしまった。

(評価:★2)

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