先ず視終わって，犯人がスヨンとスンミンの共犯であり，スヨンが主犯，スンミンは実行犯で，スンミンが少女時代のことをスヨンに明かしていないことは理解できた。そこで単純なぼくは一応の納得をしてしまう。「いやあスゴイ映画だったなあ。」

　ところが，御丁寧にヴィデオの最後にはどんな謎があったかを提示してくれている。途端に，はしょって視ていた部分が余りに膨大であることにぼくは呆然とし，謎の解明をしない限りおちおち眠れないような強迫観念に追い込まれる。

　ネット上の色々なサイトで基本的な謎解きは行われており，幾つか解釈が割れているところもそれぞれに面白く，ここで特にぼくの意見は述べない。とにかく，一連のサイコスリラーものの中で，ここまでの完成度を誇り，映画としても充分に纏まっていて，尚かつ謎を残したままでも観たひとをそれなりに満足させて家に帰せるこの映画に，５点をあげないわけには行かないのだ。