もしかしたら、このコメントはネタばれといわれるかもしれませんが、ご覧になった皆さんも、お話の筋書きはすべて予告編で予想できたはずですね。 となると実態がどれほどハードなものだったか？という追っかけ仕事（鑑賞）になってしまうのですが、正直申しまして、予告編以上の成果を得ることはできなかった、というのが感想です。

この類のアメリカンドリームムービーはかねてから大量生産されており、且つ、それが事実であったとしても、そのこと自体は決して珍しいことでもない。

この主人公はもともと知能指数が高く、学歴にも恵まれていて、たまたまどん底を味わった、というエピソードであって、例えば（飛躍しますが）ビトー・コルレオーネが移民としてニューヨークにやってきた苦労だとかに比べると驚くべきことではないなぁと感じます。何しろこの主人公はもともと頭が良いのですから。

しかも、この映画の中で彼が特別に黒人だからというだけで偏見を持たれることもなく、宗教的な対立があるわけでもなく、ただただ嫁さんと相性が悪かった、というだけのストーリーであって、どうもウィル・スミスが自分の子供自慢したさに作った映画のように思えてならないいだなぁ。

もっとどろどろの苦労をしたサクセスストーリーでないと、今や敢えてアメリカンドリームを追随しようとする方は少ないのではないかと思います。

もっと言うと、アメリカをそれほど信用している日本人は少ないのではないでしょうか？（言い過ぎか？）