コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 潜水艦イ−57降伏せず(1959/日)

清々しくも悲しい物語であった。戦争を肯定するものではないが、潔さが日本人の魂として表現される1本である。
chokobo

円谷英二の特撮演出は見事だ。怪獣映画もさることながら、これらの東宝ワイドスクリーンにおける彼の演出には遠近法など様々な科学的根拠を基礎に作られていることが大変良くわかる作品のひとつである。

内容は決して目新しいものではなく、むしろ敗戦国日本のひとつのドラマであるが、日本人の潔さが最後に表現されている。どんなことがあっても祖国を思う、というセリフはなかなか現代日本人にはわかりにくく、大尉の判断が正しかったのか、艦長の判断が良かったのかはわからない。しかしある指令と戦局を揺るがす大きな事件に対しても頑なに意思を貫き通す姿勢には、ある意味共感させられるものがある。

終戦間際のドラマながら、深い意味を現代にもおとしていると思う。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)づん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。