[コメント] 戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド)
ドイツ軍将校の前で奏でるピアノのメロディーと光の筋に見える小さな埃の数々に自分の涙が重なってしまった。不覚!かように嗚咽すうほどの感動はしばらくぶりだった。
音楽にまつわる映画を語ればきりがない。ここは淡々とこの映画のように淡々と語ろう。
すなわち、ポーランド人がかくまい逃げるこのピアニストが姿形を変え、生きる執念の中、絶対絶命の大ピンチに奏でるメロディーに圧倒されたということ。ここまで無意識に見ていた映画がまるで違うもののように見えた。芸術とはこれだ。このシーンにこの映画の全てが集約されている。このシーンを涙なくして見ることなど不可能だ。このシーンで嗚咽するほどの涙を流してしまった。このシーンだけで全てを受け入れることができた。
ポランスキーで大好きなのは『チャイナタウン』だが、この映画は彼の作品群の中で傑出している。この芸術に接することができて映画を見てきた映画オヤジはひたすら至福の時を満喫することができたのである。
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