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[コメント] まぼろし(2001/仏)

シャーロット・ランプリング以外では成立しない芸術。(2011/6/27)
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この役をほかの誰かが演じることができるのでしょうか?

このシャーロット・ランプリングの老いた美しさを画面いっぱいにあふれさせる仕事はなかなか誰にでもできるものではないと思いますね。素晴らしい映画でした。

この映画全体を包む幻想(まぼろし)の世界は、倦怠期を続ける夫婦にある、そのものの存在感。見事な描写。

我が家も断絶して長いのですが、所詮夫婦は他人。

そんな関係を見事に演出していますね。

夫婦のつながりとは何なんでしょう?

ここに表現されている幻想(まぼろし)そのものですね。

他人であることの再確認が夫婦の原点でしょう。

そして不倫に走る妻の思い。

この表現力は誰にでもできる技ではありません。

最高の作品でした。

2011/06/27 自宅

(評価:★5)

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