コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 秘密(1999/日)

「所詮、広末じゃん」と思わせるのは、ある意味戦略として成り立っていると思う。
づん

青の炎』でも同じ事が言えるのですが、アイドルを前面に押し出し、それが売りのように思える映画というのは、観る者は一度そこで壁を作ったり観る前から過小評価したりする事が多いような気がします。そういう事で期待を削がせておいて、実際観た時には期待を上回る面白さに驚かされたりする事って私はよくあります。

この映画もそうでした。広末のアップとか生足とか寝顔とかそんなんばっか見せて喜ぶのってファンだけでしょ?ってちょっと嫉妬も入り混じったような感情が、映画を観る前の私にはありました。それが思わぬ効果を生み出して、観終わった後には「うっわ、コレってめちゃくちゃ面白いやんけ!」と思わされる。

戦略、成功。

画面でニコニコしてればいいだけなんでしょ?フン!と広末に敵意むき出しにしていた私ですが(ある意味それって怖いもの知らずダネ)、思った以上の演技で難しい役に果敢に取り組んでいたと思います。広末にとっては(この時点では)母親である、妻であるという事は想像するしかない。しかも体は娘であったり…そういう特殊且つ、未経験である存在を精一杯演じていて、好感が持てました。周りを演技派ベテラン俳優に囲まれていても引けを取らない演技だったと思います。

ネタとしても特殊だし現実には起こりえない話なので、感情移入するといった点でもマイナスポイントに働くにも関わらず、ある程度彼女の気持ちを慮れたって事で広末の演技に感謝、感謝。多謝!シャルロット・ゲンズブールに通ずるような透明感、少女感を彼女から感じたと言ったら言い過ぎですかね?エヘヘ。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)ことは[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。