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[コメント] 至福のとき(2001/中国)

街のざわめきと杖の音を聞きながらエンドクレジットを眺めていて思った事。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







エンドクレジットが流れる中、カツカツと突く杖と街の雑踏の音。その音の中に彼女の「これから」を否応なしに考えさせられる。ポケットの中に大切に収まっているであろうニセ札と、赤いワンピース。そして「至福のとき」の思い出。彼女を精神的にぐっと支えているこれらは、彼女が今後生きていくうえで、経済的には何の役にも立たない。夢と希望と至福のときが膨らめば膨らむほど、彼女はこれからの現実を目の当たりにした時、苦しみが倍増するに違いない。

温かい人間の「お互いをおもいやる気持ち」を目の当たりにし、涙を流した私ですが、徐々に彼女の今後について不安になってしまったのも事実です。彼女の今後にもまた至福のときが訪れる事を願って止みません。

シビアかも知れないけれども、人間が生きていく上で重要なのはやはりお金である事は間違いないと思います。優しさだけじゃ、思いやりだけじゃ、生きてはいけない。こんな事思いたくないけど、それが事実だと思う。嫌な現実を映像としてではなく、予想としてみせつけてくる監督って相当性格悪いよなー(涙)

(評価:★4)

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