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[コメント] 男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983/日)

現実と虚構。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







海岸で歌う都はるみ。いや、初めて都はるみは歌が上手いと思った。いままで気がつかなかった。京はるみは有名人だそうだが、渥美清だってそうとうの有名人だ。都はるみの歌を倍賞千恵子と前田吟が聞いている。なかなかすごい。

今回の寅の身の引き方はよくわかる。京はるみが恋人とよりを戻したと言うのは、話を定番に乗せるための言い訳に過ぎない。この話がなくたって寅が旅に出ることは十分な納得できる。はぐれものの美学。愛されてはいけないと思っている者の矜持である。

京はるみのことに気づいてそこに触れなかった寅とプライバシーを完全に隠した渥美清。ここには共通の美学がある。そこに都はるみの歌をかぶせる演出もよかったです。世評とは違って私はたいへん感動しました。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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