[コメント] 蜜蜂と遠雷(2019/日)
プロコの協奏曲を本気で聴きたくなったのは収穫。シンメトリーのような、ちょっと前の現代美術のような絵作り、心象風景に頼りすぎの展開、は話そのものを判然としないものにしている。ただ、カデンツア競演は映画以上に素晴らしい。
課題曲のカデンツア競演は聴きどころ。作曲者の実力と演奏者の実力が、登場人物たちを表現していて、映画そのもの、演技そのものを上回っている。Dolby7.1サラウンドの迫力はいい。松岡茉優は『桐島、部活やめるってよ』でその演技力にびっくりしたけど、本作の達者ぶりに接すると、かえって将来が心配になります、上手すぎるので。でも応援してしまうけどね。
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