何の説明もなしに同じ状況に置かれる人々は職業も住んでいた環境も違う男女。彼らが閉じ込められる部屋はブロックになっていて上下四方の扉から次の部屋へ移動できる。ところが移動できる部屋は安全な部屋と危険な部屋があって、彼らを待ち構えている。こういう設定は非常に面白く、こういう状況に置かれたら人はどうなるのかといったところを撮ろうとしたことは面白い試みだと思う。

ところが、この映画の登場人物の描写がやけに中途半端で個性も弱い。メリハリに欠けるというか、緊迫感があまり感じられなかった。数学音痴の私には扉の下にあるプレートに刻まれた数字が素数でどうのこうの理屈と、知能障害の青年がそれを解ける設定は都合がよすぎと思った。そんな人間がいるわけもないのに、そんな仕掛け作る馬鹿がいるわけない。ここら辺ももっと分かりやすい謎解きの方がよかったと思う。

そこら辺を直してもう１回チャレンジしてほしいものだ。