本作は主人公が最後でコンフェッションする「後ろめたさ」にスリルの源を置いていたけれど、どちらかと言えば、主人公は無作為に選ばれて、赤の他人のために四苦八苦する設定のほうが私の好み（これって、以前のブルース・ウィリスの定番なのですが･･･）。理由もないのに脅迫されるほうが観ていてドキドキすると思う。

まぁ、でも、携帯電話の電波飛び交う大空間（大海原）に孤島のように取り残されたフォーン・ブースというロケーションはナイスアイデアだった。あと、冒頭でピザの配達が絶妙なタイミングで来た背景は描写してほしかった。主人公が時間通りの行動をするタイプとは思えないし、真犯人と配達人が一味とも思えないし、彼はキーマン的な役割を担っているのだから･･･。