斬新映像はなかなか楽しめたし、破綻した感じも嫌いじゃなかったが、その斬新な映像が全体を通して、どうした事か一貫性がまるでないように見える。これは破綻とかそういった言葉では済まされない。土台がしっかりした上での破綻であれば、それは表現として成り立つが、しっかりしていない上での破綻は、見る者としてはひどく落ち着かない。

どうしてこんな事になってしまったかは判らないが。場面だけ切り取ると、まるで違う映画を見ているかのように感じる一貫性のなさなのだ。何だか基本をまるで無視して映画を作ってしまったかのような……そんな静止画でしか成り立たないような映画に映像美という言葉は死んでも使いたくない。

暗転がある舞台ではそれでも平気なのかもしれないが、映画に関してはこの一貫性のなさは致命的。稚拙に見えて仕方ない。

内容の方は、まぁ正直タイタスもタモラどっちもどっちで肩入れはできない…という感じだった。

本当は★3でも良かったが、ジョナサンのバカっぷりが結構かわいかったから+1で