病院で出会う子供、父親への想い、友人たちとの付き合い、一人でいるときの暮らしぶり、撮影に訪れる老婆、など、エピソードを丁寧に重ねることで「最後の日々」の光と影の美しさが心に沁みてくる。これも良い映画だ。

その中のハイライトとしてシム・ウナとのエピソードがあるのだが、それが「ハイライト」として他のパートと引き立て合う効果を出すためには、もう少し彼女の登場時間を削った方が良いのではないかと感じた。ガラス越しに姿をなぞるシーンなど忘れがたいのだが。