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[コメント] ふたりの男とひとりの女(2000/米)

ファレリー兄弟には一度是非コロッケを主演にして一本撮ってもらいたい。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ファレリー兄弟による下品ギャグ満載のコメディ。

 作品そのものはいつもの兄弟作品で、下ネタ満載の下品ギャグと、動物虐待、差別発言…映倫にかなり抵触する作り。まあ、彼らに“品の良い”ギャグを求める人間はいないだろうけど。アクション部分がかなり控えめに作られているため、役者の演技にかなりの負担を強いるのも、いつもの事。

 色々言われているようだが、ファレリー兄弟で私が一番評価したいのはキャラクター選定が絶妙と言う点。見事に脚本にはまった主人公を選び出している。逆に言えばこの監督の元で主人公を張るのは、役者にとって凄く大変そう。特に過度の表情変化を強いる演技は、演技力に相当の幅がないと演じきることも出来ないはずだ。

 だからこそ、それに対応出来るだけの役者を必要とするのだが、まさにジム=キャリーはそれに打ってつけ。特殊撮影無しにあれだけ見事に表情が変えられ、しかも芸達者…まさにこのコンビ(トリオか?)は運命だったんじゃないか?とさえ思えた。

 なんと言っても絶品なのがチャーリーからハンクに変化するときの顔の変化。まるで顔がゴムで出来てるんじゃないか?と思えるほどだった。目とか口がまるで生きもののように動いている。同じ体を使ってのチャーリーとハンクの喧嘩も巧すぎ(『ナッティ・プロフェッサー』でエディ=マーフィーが同じ事を演ってたけど、本作の方が遙かに見処多し…強いて言えば『キャプテン・スーパーマーケット』のブルース=キャンベルの馬鹿馬鹿しさには負ける(?)けど)。

 最近のジム=キャリーの作品は微妙な表情を必要とする、“泣ける”作品が多くなっているけど、やっぱり『マスク』で彼に注目した私としては、こっちの方がむしろ本領発揮してるって気分。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人) ナッシュ13[*] ダリア

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