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[コメント] ショコラ(2000/米)

 徐々に色づいていく町の描写。チョコを食べたときの表情の微妙な変化。最高です。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前情報だと『全編チョコレートの甘さに包まれた』作品だそうで、正直こういうタイプは少々苦手だな。と思いつつ、映画館へ。 物語はレントの期間、灰色一色のフランスのある村に真っ赤なコートを着込んだ母娘がやってくるところから始まる。その女性が開いたチョコレートの店をめぐって村は騒動になり、そして紆余曲折を経つつ、最後に村に受け入れられて盛大なイースターを迎える。と言う、フローするとあまりに単純なストーリーである。

 ところが、これが実に良い。主人公の女性ジュリエット・ピノシュの演技は今回初めて観たが、これは良い。更に娘役のヴィクトワール・ティヴィソルがいい味を出している。後、これまたファンのジョニー・デップ。彼の存在がピッタリはまってる。キャストだけでも凄い顔ぶれだった。

 灰色の町で凍り付いたような表情の人々が、チョコレートを口に入れた瞬間に浮かべる笑み。レナ・オリン演じる女性ジョセフィーヌの表情の変化。全般的に表情の描写が良いのだ。ストーリーも決して甘々ではなく、時にどきりとする描写もあり、重さがあるだけ、最後の解放感が増すと言う作りになっている。久々にリピーターしたい映画に出会えた。

 やはり、ハルストレム監督作品は本当に素晴らしい。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)sawa:38[*] ことは[*]

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