この冒頭シーンはまじで興奮した。グリムがペローの版の「シンデレラ」に、「ガラスの靴」では無くて「毛皮の靴」の間違いではないか、って疑義を呈するんだけど、それを聞いた老婦人は古ぼけた箱から「ガラスの靴」を…。個人的にこういうぬけぬけとした話大好き。

残念なのは、「シンデレラ」が実話に基づく物語だ、ていう映画のわりに、演技のメソッドとか話の展開がそんなにリアリスティックじゃない。継母と義姉なんて、時々ディズニーアニメの悪役みたいに見えた。

タフなシンデレラ像とかも面白いんだけど。実話を主張するなら本気で観客がそれを信じるくらい手の込んだことをやってもらいたい。この程度ならお伽話で充分。