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[コメント] 無防備都市(1945/伊)

恋人を追う女に弾丸のシーンに画面が一瞬止まった気がした。超有名な映像。さすがです。しかし、内容はちょっと歪んだ見方のレジスタンス映画。ちらちら気になるシーンが多い。意図的というか、あざとい。その視線に減点。この手の映画はもっと広くあるべき。
セント

まず、マニャーニが撃ち殺されるシーンですが、何か撃ち殺されるために恋人を追いかけている感じがした。

恋人を見て、感情を抑えられなくて、自然発露的に恋人の乗ったジープを声を上げて追いかけるんだが、とにかく動作が派手なんです。あれじゃ撃ち殺されても仕方がない、というか、、。

また、別のパターンの話で、恋人を密告する女性の話もあるけれど、これも何ら必然性も感じない。無理に作っているみたい。

ほかにも、ナチスの人間が悟ったように自己批判するシーンもあるが、上官の前でそんなことをして、何の処置もされないというのも偽善的だ。嘘っぽい。

また、最後の神父の処刑シーンでも、ナチスの銃撃隊は誰一人銃を発射できない、そのため上官がピストルをもち、至近距離で弾丸を頭にぶち込むんですが、任務を果たさなかった銃撃隊をそのまますごすご帰らせるのもおかしいし、またあれだけの人数で誰一人撃てないというのもおかしい、等々何かネオ・リアリズムという言葉なのに、嘘ばっかりのリアリズムではないか、と思う。

これが、かの名作といわれたロッセリーニの「無防備都市」とは、と驚くばかりだった。

(評価:★3)

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