「マッハ！」と変わらず、ストーリーに燃える要素はあまりなし（象に思い入れ出来れば「マッハ！」よりはかなりマシかも）。トニー・ジャーのキャラも相変わらずで、人物の掘り下げなども殆どなし。それでも面白い！！！！

　「マッハ！」の追っかけっこシーンのような体技の妙を魅せるシーンはあまりありませんが、今回も人間業とは思えない超絶格闘シーンが！セガールの初期作品のような関節をとってボキッ！もしつこいほどに見れます。ただ難を言えば、凄いことは凄かった「マッハ！」だって基本的には「ん、どっかで見たような…」って感じのアクションでした。で、今作は「マッハ！」のアクションのバリエーションを見せている感じなので、もしかしたら新機軸を打ち出さなければ、今後は少し頭打ちになっていくかも。でも現時点ではまだ素直に「うわあ、よくやるなあ」って驚嘆もんです。

　オーストラリアロケをしたり、多分海外マーケットも意識してるんでしょう。ただあまり効果的には思えませんが…。映画的にはやはりまだまだ発展途上にある気がします。しかしやはりここは「何だ、タイ映画？泥臭くてつまらなさそう」なんて偏見を持っている人は見て欲しい！そしてこの物凄さを味わうのだ！！

　最後に二点ほど。「トム・ヤム・クンってタイトルはインパクトがある（？）ことはあるけど、劇中のあれだけで、このタイトルは如何と…」「終盤にある超絶長回しのワンカット・アクションは本当にワンカットか！？だとしたら凄すぎ！！！あの長さであれだけのアクションを続けるトニー・ジャーは人間を超えている！！！」