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[コメント] アッシャー家の惨劇(1960/米)

屋敷の周囲に炊かれたスモークと一緒に作品をも謎めいたものにしてしまおうというコーマンの努力には恐れ入った。怨念は怨念のままで、これまた全篇に渡って煙のように浮遊しており、それが独特の恐怖を生む。「怪奇映画」の勉強になりました
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ミランダが生きたまま棺に入れられ、隙間から血だらけの手を出しながら絶叫しているシーンには思わずどきっとした。その後の豹変を物語る光景。そこで思ったんだが、誰だって生き埋めにされたら発狂しておかしくなるだろうということ(笑)。そうすると「怨念」というものがますます抽象的になって、更に恐ろしいものに変化していく…。そんな「怨念」を裏付けるような要素は一切排除されているので、役者の演技や美術(屋敷)に見入ってしまうわけだ。

それでも答えは見つからない。やっぱり、もくもくと炊かれたスモークが「怪奇映画」を最高に演出している。

(評価:★3)

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