あの矢だけは、くどいし、すこしもきれいだと思わなかったけれど。しかし、この俳優達にとっては、ルーチンワークでしかない内容。なんのことだかよくわからないが、最高の境地と強調する割には、何か、重みや一体感がなさすぎ。

ああ、そして、死んだり生き返ったり忙しく、楽しい展開の後、もっとも厭な説教くさい結末を迎え、脱力した。たった一人の人間の生き死にが歴史を左右するっていうから、殺すの殺さないのと。結局やってもやらなくても同じだったよ。

マギー・チャンにしても、チャン・ツィイー にしても芝居の見所は、「赤」衣装の部分か。だいたい、お待ちかねで、トニー・レオンが登場するなり、小さく吹き出してしまう。そして、いわゆる「痴情」を演出するところの「見ただろ！」と、飛雪(マギー・チャン)に向かって怒鳴るところなんか、「え、どうした、何があった。これはコメディ？」と思ってしまうが、次の秦王(チェン・ダオミン) の想像シーケンスに移って、すっきりするという、そんな面白さもあり、今、書き足しているうちに笑いがこみ上げてきて、1点追加。

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「ルーチンワーク」といったのは取り消したい。そもそも撮影が大変だったことを、メイキングを「レンタル」して思い知った。というのもしゃくだから、撮影の大変さを強調するのはたいがいにしたほうが映画のためだと思う。といっておきましょう。 ロケを引き上げるとき、トニー・レオンなんて、また泣いてるんだ。まったく。カワイイ．．．