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[コメント] 好きだ、(2005/日)

自然な雰囲気は、さらさらと私の記憶の彼方に流れてゆく。 2007年12月18日ビデオ鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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正直、1時間ぐらいの作品としてやって、死とか何とか、いや、よくわかりませんけど、そういうの排しちゃっ・・・たら何も残らないのかもしれないけれど、あっても特に何か残るわけでもなかったので、排しちゃって描けばよかったんでないの?と。見終わって、なんだかグッタリしてしまった。

雰囲気は好きなんだけど、僕は我慢の出来ない人間だからそれがあまりに長く続くと、「これは演出です!」といわれても、「うーん・・・」とか思っちゃう。言葉の掛け合いや、オーバーな「物語り」で物語の進行を促進するだけの「ドラマ」ではなく、あくまで自然体にこだわって作られた、この完璧な雰囲気は確かに心地よい。

だけれど、ならそれに徹した短い作品として出して欲しい。僕はむしろその方が潔くて、「好きだ、」。植物状態?のお姉ちゃんや、突然刺されるシーンは、物語としての必然性はあるのかもしれないけれど、「好きだ、」の一言のためにああいう展開がされたのかと思うと、いたたまれなくなる。仮にそれが(どれだけ「リアル」であっても)フィクションの世界であるとしても。

二人の間に流れる絶妙な「間」という時間が、本当に本当に長い時間を越えて「好きだ、」といえる土壌を作ったというドラマティックな前提には、僕も共感するけれど、別に刺されなくてもいいじゃない。痛いし。

(評価:★2)

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