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[コメント] 夜を賭けて(2002/日=韓国)

社会問題がどうのこうの以前に、この映画の出演者達のパワーとちゃぶ台返しに終始圧倒されっぱなし。とにかくパワフル。 2003年5月18日劇場鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







とにかくパワフル。『仁義なき戦い』のオープニングに匹敵、否、凌駕しているのかもしれない。とにかくパワフル。終始そのパワフルな役者達に圧倒されっぱなしで、熱くなってしまった。

大体『バトルロワイアル』の時、「中学生」という設定にも関わらず男臭さをひたすら出し続けた男、山本太郎だ。さらに脇を固める俳優人も最高だ。女も男も蹴り飛ばして殴り飛ばす、怒涛のエネルギーがスクリーンに映し出される。そこには、現在日本の抱える問題等を、『GO』の様に青春映画に混ぜ込んで問題提議しているにも関わらず、そんな物感じさせないほどのエネルギーが満ち溢れていた。

朝鮮問題に関してはあまり詳しくなく、在日朝鮮人の方々の事や、戦後の事など、勉強野不足の俺はあまり知らないので、この映画を軽い気持ちで、「男臭い奴らの青春映画」と思って見に行った。だが、実際は思いテーマを持ったサバイバルでエネルギッシュな映画だった。

説明不足の点は多々ある。突然登場人物が登場し、なんの説明も無しに消えていったり、唐突に昼間から鉄屑をパクりに行って、ラストにこじつける。どうも「無謀」には見えないこじ付けに、どうも納得行かない。

だが、何度も言う様に、朝鮮問題がどうのこうの以前に、この映画に出ている奴らのエネルギーが最高だった。雨の中のケンカシーンの迫力や、汗臭そうな労働、命懸けで鉄屑を拾い集めて金を作る。隔離されたバラックで、パワフルに生きる奴ら。そんな奴らを見て、本能的にか熱くなってしまうのを止められない。

だからラストの警察が押し入って来て、皆が逮捕されていくシーンでは涙を流さずに居られなかった。その背景にどんなテーマが隠されているとも理解しきれて居ないにも関わらず。

熱い!男臭い!不器用!ダサい!

それがどないしたんや!(←使ってみたかった)

差別されて、隔離されて、それでも必死に生きる。関西弁と一触即発の状態から生まれる壮絶なケンカ。

すっげーぜ!熱くならずに居られない。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)あちこ[*] けにろん[*]

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