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[コメント] 千と千尋の神隠し(2001/日)

この映画を見て感じた切ないキモチ
つつつ

この映画、三回見ました。三回見て、見終わると、三回とも切なくなりました。 あの気持ちは一体なんなのだろう。他の映画を見ていて、こんな気持ちになったのは初めてです。

僕なりに、この気持ちの解釈をしてみようと思います。 他の様々な映画を見て思うことは、ほとんどの作品がバッドエンドかハッピーエンドで終わることです。 ほとんどの映画は最後には必ず主人公の方向性を示します。中途半端な終わり方に見えても、この先主人公は幸せになっていくんだろうな、とか。この主人公はきっともうすぐ死んでしまうのだろうor駄目になっていくのだろう、とか。主人公が劇中に死んでしまう映画は、その時点で完結するわけですが。 だけどこの映画は方向性を示してくれない。これが千尋の成長物語だったなら、帰り道のトンネルで、母親の腕にはしがみつかないはずです。

千尋のその後をなにも見せてくれない。

この先新しい学校で上手くやっていけるかどうかもわからない。ハクとどうなったのかも、知る事ができない。千尋の人生の数日間を切り取った物語。

映画が始まると、あっという間に不思議の町にのめり込ませるくせに、物語が終わるころには現実に引き戻してしまう。それが味わったことのない不思議な余韻となって、僕達のココロに何かを刻み付ける。

(評価:★5)

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