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[コメント] 岬の兄妹(2018/日)

ハーバーライトが…朝日に変わる…その時…一羽のかもめが翔んだ…人はどうして哀しくなると海を見つめに来るのでしょうか…あなたを今でも好きですなんていったりきたりのくりかえし…季節はずれの港町…ああ、私の影だけ……
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ラスト、兄が、思いのあまり岬へ来て海を仰いでいた妹を見つけた時、「仕事(彼女いわく冒険)」であろう兄の携帯が鳴る。それはそれで兄妹の行く末が心配だ。でもなんだろう、それまで外界を見ず鎖に繋がれてた彼女が、同じように障碍を持った顧客に共感したり(終盤、彼の家まで来てたのにはどうすることも出来ないんだけど心打たれた)、堕胎に対し生命の尊さを経験したり(すずめの死骸に頬擦りしてたに顕著だった)、、、そんな彼女に対して、愛しい感情が優先した。

ハンバーガーとポテトフライをクソ旨そうにほお張りながら窓を塞いでた段ボールを引っ剥がすシーン。 この眩しさ、、、光、、、 彼女の無邪気な「明るいね〜!」な朗らかさ(昨今の冷笑系とは真逆)が心地良かった。

あと、学生が筆下ろしした直後、グラサンかけていきなり大人びてたシーンは笑えた。

まあでもかなりシビアな内容だったけど、兄のどこか天然要素が闇落ち防止スタビライザーとしてギリギリだが機能してたかな(彼らにはまだセーフティネットがたぶんある)。うん、奮闘(糞投)してたな(笑)

主なロケ地であった三浦半島・横須賀各所の寂れ情緒も作品にマッチしていた。

(評価:★4)

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