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[コメント] バーバー(2001/米)

たばこの煙は綺麗だった。
prick

 所詮、人生なんて凡庸なものです。

 当たり前のことです。

 それに異議を申し立てるってのは、

 「悪いのは俺じゃない、太陽が悪いんだ」

 みたいなカミュ的不条理感を覚えてしまいます。

 そーゆーの否定はしない。

 けど、今の時代にそんなこと言われてもねえ……。

 わかりやすく言うと。

 今さら「神は死んだ!」って言われても困る。

 「そりゃあそうだよね〜☆」としか答えようがない。

 「神様いないからね。君は凄いね☆」としか答えようがない。

 繰り返しになるけれど。

 所詮、人生なんて凡庸なものです。

 酷く酷く当たり前のことです。

 異議を申し立てるほどのことじゃない。

 大部分の人はそんなこと認識してるし、

 受け入れた上でなんとかやっているんです。

 そういった意味で、この映画からは奇妙な違和感を覚えます。

 まあね。

 凡庸な人生も悪くはないですよ。

 凡庸な人生には凡庸な哲学が存在する。

 朝起きてコーヒーを飲む人ならば、

 そこにはコーヒーの哲学が存在するかもしれないし、

 夜、寝る前に性欲を処理する人ならば、

 そこには性欲を処理する哲学が存在するかもしれない。

 つまり、どんな凡庸な人生にも哲学は存在する。

 いささか逆説的ですが、凡庸な人生など存在しないわけです。

 コーエン兄弟は好き。

 されどシニカルはややもするとナンセンスになっちゃう。

 構成は素晴らしいが、主題がね。

 だから、この点数。

(評価:★1)

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