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[コメント] ひとよ(2019/日)

わたくしが注意力散漫なのか、映画の舞台が茨城の大洗町であることが判ったのが1時間経過あたり。これまずくないですか。
ペンクロフ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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海辺に風力発電の風車とか見えたし、大洗を知ってる人にはパッと判るのかもしれない。オレあんまり知らない。1時間経過したくらいで千鳥の大悟が出てきて(危なっかしくて見てられない)、大洗という地名を出したので判った。ああ、ガルパンの聖地だな。しかし舞台がどこかなんて、冒頭から誰にでも判るように作らないとダメだろう。できないならテロップ出せテロップ。

こういう前提の前提の前提のところでブザマに躓いてるの、映画の作りとして非常にまずい。次男のるろうに剣心が東京の出版社で6流ライターやってて、母帰るの報せを受けて故郷に戻ってきますね。この里帰りのスパンが判らない。剣心がどんだけ休みをとって、どんだけ移動して、どこに帰ってきたのか判らない。ただタクシー会社にフラッと現れるだけ。ここがどこかなんて問題じゃないとは全然思わない。メチャクチャ大事なところでしょ。あとで大洗と判って拍子抜けですよ。なんや近いやんけ。南関東から北関東に来ただけやん。ちょくちょく帰省できるやん。SUICAの残高大丈夫やん。

白石和彌監督、役者に平場の芝居つけるのは達者なんだろうけど、映画の話法は下手で、かなり危なっかしい。たとえばタクシー会社に貼られた中傷ビラや器物破損。これを誰がやったのかはどうでもいい、顔のない社会の悪意ってことで充分だとおっしゃる。そういう脚本になってる。まあ冗談じゃないし、チャンチャラおかしいよな。『男たちの挽歌』みたいにタクシーの運ちゃん全員で悪漢にカンフーで立ち向かえよ。タクシーなんか乱闘で壊すんだ。その画を見せるのが映画だろう(極論)。いくらなんでも曖昧、フワフワ、ソフトタッチすぎやしないか。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ペペロンチーノ[*]

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