[コメント] ドラえもん ぼくの生まれた日(2002/日)
「お、意外と可愛いじゃん」。息子の顔を初めて見たときの私の第一声。
1994年冬。
クリスマスを一週間後に控えた日。
立会いを許してなかった産院だったので、俺は自宅で待機。
朝早く陣痛が来たのに夜9時過ぎても連絡がない。
どうしたんだろうとドキドキしていた23時ちょっと前、電話が鳴った。
「産んだよ〜」妻の声だった。
彼女は出産直後に、看護婦さんから手渡された電話で分娩台から電話してきたのだ。
「ご苦労様」・・・としか言えなかった。だって実感ないんだもん。
翌日、産院に駆けつけ、ガラスの向こうに並んで寝ている20人以上の赤ちゃんたちを見る。
あまりに多くて、すぐには見つからなかった。
だって30分単位で生まれているんだぜ。星占いなんて絶対嘘だな。
これだけ同日に産まれた子がいるんだ。星占いが本当ならこの子達はみんな同じ運命だ、なんてくだらないことを考えていた。
そして、やっと自分の息子を発見。
へえ。結構可愛いじゃん。これが本当に自分の子なのかなあ。
とにかく世間でよく言われるような「サルみたい」じゃなかった。
ちゃんと人間の子が自分の子だった。
俺も一応人間だったってことだな。ヨシヨシ。
とにかく元気に育ってくれよ。頭なんかちょっと悪くても、健康であってさえくれればいいから。
あ、それと他人の痛みがわかる優しい子に育ってください。
それさえ守ってくれればもうそれだけで俺は君を孝行息子だって世間に吹聴するからさ。
いや、ウソウソ。君が生まれてくれただけで、もうそれだけでパパは、ママは孝行されたのと同じなんだから。
・・・この作品を観ながら、世間のパパやママはそんなことを思い出していたはず。
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