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[コメント] 妖怪大戦争(2005/日)

クライマックスで脱力系ギャグをかます三池監督いつものポーズは健在。すねこすりというグッズ用キャラを用意するあたり大人の事情も見え隠れ。でも、大人たちが汚し尽くした現代の東京を、子供と妖怪(といっても大部分は加担してないんだけどね)が救うという設定は嬉しい。こりゃあ、ストーリーに絡まなくともエキストラで出たかったな。大甘ですいません。なんせ私、日本妖怪の味方なんで。
tkcrows

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







以下、雑談です。

せっかく呆け始めた=無垢になっていく文太さんを出したのだもの。 マネーゲームや私利私欲に走りがちな世の中や、我々のような不良中年、 社会にすねこすりしている若者を一喝してほしかったというのが本音。 これでは文太アニィを出した意味がないですぜ。

神木クン、私は大ファンなのですが、彼は大きくなっても中途半端に巧い役者にはならないでほしい。 あちらの国ではダコタ・ファニングみたいに「大きくなったら大女優」みたいな子がいるけど、 神木クンの良さというのはオトナが思い描く、いわばステロタイプの「子供らしい子供」を そのまま体現してくれる部分だと思う。 線が細くて泣き虫で、思わず保護したくなっちゃうけど、意外としっかりしている面も持ち合わせている男の子。 でも、だからこそ映画界でモテているんじゃないかな。 ダコタが名優を相手に、その演技で難なく食いまくるのに比べ、 神木クンは確かに巧いけど舌を巻くほどではない。 現にこの作品でも台詞の大半は「ウオー」「ウワー」ばっかりだし。 テキトーなときに引退して、伝説になってください。

妖怪、ちゃんと「戦争」してほしかったな。 物語では結果として(知らないうちに)加担したことになったけど、 そうではなく、ちゃんと意志を持って参戦し、 「妖怪を怒らすと怖いぜ」という部分が見たかった。 造形もちゃんとやっていたみたいだし、もっとアップがほしかったなあ<本音。

水木大先生の「腹が減るだけデス」はなんとも力が抜けていていい。 南方戦線で生死を彷徨った本人だからこそ、言葉の軽さとは裏腹のずっしり来るものがある。 あの場で説教垂れるほど青くないってことです。さすが。

いかにも妖怪の出そうな(オリジナル版のような)時代劇にしなかったのは良かった。あの時代はTVドラマでも半分くらいは時代劇だったし、子供たちも違和感なくお侍の世界に入っていけた。今は違う。時代劇好きを探すほうが困難である。だからこそ妖怪の世界とは若干違えど、現代が舞台のほうが子供たちには伝わるのだ。

言いたいことは数々あれど、何よりも妖怪を復活させてくれた人たちよ、ありがとう。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)きわ ボイス母[*]

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