最後まで顔の見えないトラックドライバー。その代わりにだんだんとトラックそのものが意志を持った生き物のように感じられてくる。怒り狂った象の殺意が自分だけに向いているかのような恐怖が増幅されていく。ラストで崖から落ちたトラックが爆発しないのも、僕にはそれが屍であるからだというふうに感じられました。そこに横たわるのは無念に満ちた巨大生物の死骸なんだって。

この映画に対するみなさんのコメントが、全体として短かめなのも面白いですよね。如何にこの映画が感覚に訴えてくる映画なのかを表してるみたいで。「語る」映画ではなく「感じる」映画なんでしょうね。実際僕もトラック追い越す時には未だに必ず思い出すし。