墓場でのピアノの音色は極端すぎるなぁ。 映画なので大多数に見られる事を前提とすれば、誰にでも分かる違いが必要だ。しょうがないとは思う。でもあの音なら神童じゃなくても、あのピアノを選ぶよ。 象徴的なシーンだが、その分かりやすさ、親切さがせっかくの作品をチープにしているようで残念。

美しい作品だった。とにかくラストシーンに尽きる。 連弾をする二人が互いへ送る目線の間合いがちょうどいい。 演奏している時の目線。手元から相手へ。すぐに手元へ。その目線を感じ演奏の合間をみて相手に返す目線。そうそう、その間合い。その感覚。 あれは監督の演出なのか演者の技なのか。

美しい旋律と美しい映像に微笑ましい目配せ。 こちらを幸せにしてくれるラストシーン。これに尽きる。

この作品が映画だろうとドラマだろうと舞台だろうと、何であれ構わない。音楽は素晴らしいものだと確信させてくれるこの作品に☆５つを。

あのラストシーンがずーっと終わらなければいいのに